看護研究:質的研究編その1

質的研究といえばインタビューなんていうイメージが強いですが

インタビューはあくまでもデータ収集方法。

ところが収集方法はいろいろ。 

さらに分析方法もいろいろ。

 

1.主にインタビューによって行われる研究

グラウンデッドセオリー

ライフストーリー

ライフヒストリー

現象学的アプローチ

2.主にフィールドワークによって行われる研究

エスノグラフィー

アクションリサーチ

3.その他

事例研究

内容分析

会話分析(談話分析)

 

すごくざっくりとした分け方ですし、

あくまでも個人的な感覚なので間違っていたらすみません。

質的研究をテーマに書くためにいろいろ調べていたんですが、

量的研究ほどそれぞれの分析方法の定義が明確でない感じ。

その1つとして扱うものの不安定さに起因しているような気もしますが。。。

 

 

看護研究:量的研究編その1

まずは量的研究の分析方法を見てみたいと思います。

変数による分類

X:説明変数、Y:従属変数

1.X:質的、Y:量的

2.X:質的、Y:質的

3.X:量的、Y:量的

4.X:量的、Y:質的

5.その他

1.質×量

説明変数が質的変数、従属変数が量的変数の場合、

代表的な手法としてt検定があります。

が、t検定以外にもいくつかの方法があり

その中から適切に選択する必要があります。

検定方法を選択する際に必要となる情報とは?

a.正規分布しているか?(Y:正規分布/N:非正規分布)

b.説明変数が1つなのか?(Y:1つ/N:2つ以上)

c.対応があるか?(Y:あり/N:なし)

d.等分散か?否か?(Y:等分散/N:非等分散)

それぞれ2つの選択肢があり2通り×2通り×2通り×2通り=16通り

a.Y、b.Y、c.Y、d.Y→対応のある2標本t検定

a.Y、b.Y、c.Y、d.N→ウェルチのt検定

a.Y、b.Y、c.N、d.Y→対応のない2標本t検定

a.Y、b.Y、c.N、d.N→???

a.Y、b.N、c.Y、d.Y→乱塊法

a.Y、b.N、c.Y、d.N→乱塊法

a.Y、b.N、c.N、d.Y→一元配置分散分析

a.Y、b.N、c.N、d.N→クラスカルウォリス検定

a.N、b.Y、c.Y、d.Y→対応のあるウィルコクソン検定/符号付順位和検定

a.N、b.Y、c.Y、d.N→???

a.N、b.Y、c.N、d.Y→マンホイットニーのU検定

a.N、b.Y、c.N、d.N→Brunnner-Munzel検定

a.N、b.N、c.Y、d.Y→フリードマン検定

a.N、b.N、c.Y、d.N→フリードマン検定??

a.N、b.N、c.N、d.Y→クラスカルウォリス検定

a.N、b.N、c.N、d.N→クラスカルウォリス検定??

 

量多過ぎ…。

もう少し書くつもりでしたがまた次回に…。

研究方法は多様…

去年、量的研究を行い、

今年はほんの少しですが質的研究のお手伝いをしました。

(研究は現在進行形ですが…)

 

最近思ったんですが、

看護研究の本に書いてある研究方法ってすごく限定されているように思います。

 

量的研究では

t検定、相関・回帰、分散分析…

ノンパラメトリックについて書いていても

等分散性に触れないなどなど偏りが多いような。

 

質的研究では

グラウンデッドセオリーを頂上にインタビュー研究がはやり。

でもほかにもいろいろな分析方法が…。

 

極端な言い方かもしれませんが

研究方法は研究目的を達成できる方法を選ぶべきなんですが、

選択肢が広げにくい状況にあるように思います。

 

もちろんいろんなものを教えられないってのはもっともですが、

初心者向けだけでなく上級者向けのテキストがあっていいように思います。

テキストのレベルが頭打ちになっていて上級者向けが極端に少ないような…。

 

いつか研究してみたいと思っていますが、

まずはどのような研究方法があり、

どのような研究に向いているのかを知りたいなと思います。